05−4−367

花嫁街道〜烏場山(26m) 

1月29日(土)曇り

参加者;吉野・村田・小泉・中嶋・志村AB・佐藤・堀尾・貫井AB 10名

花嫁街道入口の
花嫁と花婿
烏場山々頂 金比羅山からの展望 黒滝

写真集

早春の房総シリーズも今年で6年目。早起きして4時間半の電車の旅を楽しんで和田浦駅へ降りたのは10名。歩くには丁度よい人数だ。我々と同世代らしき男性が改札し、女性が花嫁街道のパンフレットを配ってくれた。ともに人なつっこく、ご夫婦かと思ったら、帰りに聞くと町で別々に雇われているとのこと。この駅はJRではなく和田町で管理しているらしい。女性が『気をつけて』と送り出してくれる。駅舎の前の大きな蘇鉄の木が温暖な地を思わせる。本日は全国的に暖かいの予報だがここはうす曇りの空。

立てて間もないはっきりした道標に従って菜の花、水仙、椿などを見ながら歩く。どの家も千葉県の木のイヌマキの垣根が美しくよく手入れされていて見事。自転車の若い人が『こんにちは』と挨拶して通り過ぎてゆく。歩行中の男性が声をかけなくとも話しかけてくる。東京から来たというと『花嫁街道は人気のハイキングコ−スなので、どの町にもある観光ガイドを和田町でも計画中』とのこと。畑では老婆が仕事の手を休め、座り込んで日向ぼっこをしながら談話中だ。帰路でも道を探して地図を見ていると、歩行中の人が声もかけないのに現在地、海岸への道を教えてくれる。この町は気候も人も温かい。

花嫁街道と花婿コ−スの分岐には花嫁と花婿が彫られた石の像があった。ここからは舗装道路にさよならし、山道に入る。階段状の登りはよく整備されている。20分ほどで歩きやすいゆったりとした登りの道になった。このコ−スは『展望台』『見晴地』などが7ヶ所ほどあり、どこも房総の山と海の見える展望の道だ。さすが新日本百名山!!第二展望台付近の暖地に生えるブナ科の常緑樹マテバシイの林は見事。灰色の樹皮がこの時期美しい。巨木に抱き込まれている経文石の字は見えない。山中の隠し田の水利だったという説と、武将が自害した地の、ふたつの説がある『じがいすい』には水はない。ともに史跡としてはガッカリ。大きなイロハかえでがあるが温暖のこの地も紅葉するのだろうか?ネットで調べたコ−スタイムは厳しく予想以上に時間がかかり、下り坂予報の天候が気になる。じがい水で休憩中一滴の雨、あわてて腰を上げた。雨が降る前に昼食を・・帰りの電車に間に合うように下山・・と時間との競争、予定を変更して、駒返しで昼食。マタタビ会としては40分ほどの短いあわただしい昼食タイムをとった。雨は降りそうもなくなんとなく明るくなってきた。

昼食後烏場山に向かう。南側が開け海の眺めが良いカヤ場の見晴台は最高。むかし山間の村から嫁ぐ花嫁は、雄大な海を見て感激しただろうな〜などと柄にも無く・・・第3展望台を過ぎると本日の最高峰266mの烏場山に到着。三角点のある山頂はそれほど広くないがここも海と山の展望がすばらしい。烏場山の表示板の下にある新百名山の表示が新しい。登山家岩崎元郎氏が百名山に加えた山だ。確かに誰でも登れて眺望が良い。山名、島、海などの方向を示す板が柱ににぎやかに打ちつけてあり、その下の小さな石像の花嫁の頬と唇が赤く色づけしてあった。なんとなく心が和む山頂。

一休み後、ここからは花婿コ−スを下る。旧展望台、見晴台、金比羅山など、どこも展望は良いがアップダウンの繰り返しは結構ハ−ドだ。金比羅神社の古い石の祠は山頂直下にあり、その先の鳥居は基礎だけになっていた。

黒滝は尾根から木の階段を下り、滝つぼのある広場から見る。落差15mの表示。静かな滝だが黒い岩肌が印象的。黒滝の名の由来かもしれない。尾根とは別に長者川ぞいにも道があり、我々はここを歩く。橋のようになった倒木、黒い岩肌など山から一転した変化が楽しい。橋を渡りあっけなく出た“はなその広場”ではピンクの花が満開。桜か梅か激論の末、梅ということで落ち着いた。

ここからはいつの間にか出て来た太陽の暖かい日差しを浴びながら、『○○さん、××さん、△△さんが参加しなかったので晴れた』などといいながら、ルンルン気分で歩き、国道に出て花園海岸で太平洋の波を見た。和田浦駅は国道側からの改札口がない。近所の人は隠れた道はあるが事故があるとまずいので教えられないという。当然だ。仕方なく遠回りして駅へ。到着後の乾杯ビ−ルを買う店がなく残念と思っていると、誰かが聞いたのか例の人懐こい駅員のおじさんが、わざわざ待合室に来て駅からロ−ソンに向かう“獣道”をそっと耳打ちしてくれた。いいのかな〜・・・まめなYさんが早速購入にはしる。おかげで帰りの車内はまたまた充実した楽しい電車の旅となった。

05/1/31記

【参考】コ−スタイム:和田浦10:30、花嫁街道入口11:06、駒返し12:28〜13:07、烏場山13:26,黒滝14:47、はなその広場14:54、花嫁街道入口15:05、和田浦駅16:25

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