◇民宿「林湊」大野市西勝原14-6　0779-65-6846

　ここの女将は気さくで楽しい。夕食事お客と一緒に話をする。本日の同宿者は福岡の単独男性、栃木の娘さんを連れた親子、そして我々の6名（他に夜半過ぎに2名到着。やはり登山客だが常連のような態度だった。）

女将の話
・元はスキ−客相手だったが廃れたので今は登山客。全国から来るが素性のわからない人は泊めない。
・1泊2食で\5,500と安い。値段は数十年前から変わらない。値段の範囲で手作り野菜やもらい物を出している。（ちなみに手料理はなかなか美味しい。しかも明日のオニギリ弁当付き）
・東尋坊付近の海から山に嫁いでから自然に親しんだ。畑やお花の栽培、雑草の手入れなどやる事が一杯あって退屈しない。町に住みたいとも思わない。
・エコ、エコと言うが、ここの暮らしがエコ。皆むかしの生活に戻れば良い。エアコンはお客用に食堂のみ。夏は扇風機のみ冬は厚着ですごす。フロは油と薪の併用だが、ほとんど薪で済む。
・子供は5人。近所に住んでいるので集まると20名以上になる。田植え、お祭など年に何度も集まる。農業の忙しい時は総動員する。
・娘はとなりで喫茶店をやっている。みんなの集会所になっている。結婚式は娘の希望で荒島岳で山頂結婚式だった。衣装はもちろん、赤いじゅうたんを敷いたり、寿司を準備したり荷揚げが大変だったが、仲間がやってくれた。参加者は登るのが大変。近くにいるが荒島岳に登ったのはこの時のみ。帰りは雨になって「雨降って地固まる」などと言ってくれるが、簡易の雨具で大変だった。山はしっかりした雨具をもたないとダメだ。水は２L以上はいる。
・旦那は優しい人より頑固な人の方がいざと言う時頼りになる。（その旦那は役所を定年後、農業をやりながら消防や山道の整備をやっている。何かの会長を務める名士らしい。荒島岳の登山道にも名前が入った表示版があった。朝天候の話などをしてくれたが、筋肉質のおとなしい人で頑固者には見えなかった）
・この地域も若者は都会に離れ、中国人が増えた。入植者は団結しており中国人自治区になってしまうのではないかと心配だ。日本中どこにも住めるようにするのが政治家の仕事。人が減って外国人に頼むようではだめだ。政治家が政治をしていない。日本の土地が中から取られてしまう。

これらの話を聞いているうちに同宿者は和気あいあいとなった。これも女将の人柄だろう。

家の中はもらいものと言っていたが、写真・絵・手芸･額などが一杯。和菓子の型もおいてある。雑然としているがホコリまみれにはなっていない。部屋の作りは古く、フロも家庭用、トイレも室内だが部屋からは遠いなどあるが、宿泊代と気さくな女将の家庭料理が帳消しにしてくれる。

◇民宿「かわおく」白山市白峰11-27　076-259-2433

･市ノ瀬まで車で≒20分。白山登山に最適。

とにかく中は広くてきれい。我々が通されたのは14畳部屋。フロも広い。旅館にちかく\7,500だが間違いかと思った。女将に孫がまとわり付いている。旦那はのんびり新聞を読み、息子は赤子を抱いてあやしていた。大勢の家族が一緒のようだ。夕食に出た堅トウフは見た目は三角のチ−ズ、食べたらトウフだった。なかなかの美味。白山バスツア−の運転手が泊まっていたが下山客はここで昼食らしい。朝食は何時でも対応してくれる。出発時女将が笑顔で送ってくれた。民宿とは思えない民宿でお勧めの宿。